ちょっと古い話にお付き合いください。1961年熊本生まれの私は、小中学生のころプラモデルと漫画が大好きでした。オートバイや車、戦車などを作りながらナナハンライダー光くんや、ワイルド7の飛葉ちゃんが憧れでした。そのためかオートバイに興味を持ち始め、高校生になり16歳になると（6月生まれなので）夏休みには中型免許、冬休みには大型免許を所得しました。そして親に借金をして中古のZ2を高1の冬休みには購入していました。中高と部活でバスケットボールをしていましたが、バイク購入後はバスケそっちのけでオートバイばかりいじっては乗っていました。お約束のように近くのバイク屋さんに入り浸り、ついに下校後はそのままそのバイク屋さんで閉店まで働く高校生活でした。親が建築関係だったので、芸大に進学後建築デザインみたいなものを専攻し、普通に建材メーカーに就職しました。就職後も休みの日にはオートバイに乗る普通の生活でしたが、名古屋勤務の時に転機が訪れました。当時私はヤマハのFZR1000に乗っていたのですが、東海地区ではヤマハのスペシャルショップは無く、近郊では唯一鈴鹿のOVERレーシングでした。何度か通ううちにOVER社長佐藤健正氏が熊本出身だとも分かり、公私共々お付合して頂く関係となりました。ある時何かはずみに、いずれ熊本でカスタムショップみたいなものでもやってみたいと相談したら、何なら内で修行していけと話が発展してしまいました。すぐさま女房を説得して鈴鹿住まいとなったのは、云うまでもありません。OVERレーシングでは、メカニカルなことはもちろんですが、留守がちの社長（当時よくヨーロッパに遠征してました）の代わりに取引先との交渉や、8耐スポンサーとの打ち合わせなど、ありとあらゆる業務を経験させて頂きました。当時の佐藤社長の教えやOVER時代の人脈が、現在私の財産だといっても決して過言では無いと思っています。1993年OVER九州総代理店として独立、現在のラベレッツアが熊本の地に誕生したのです。31歳でした。